■2/9(月)
De Halve Maanでのランチの後、バスでブルージュを出発。
次に訪れるのは東フランデレン州にある、Van den Bossche醸造所。
あいにくの事故渋滞で予定より遅れての到着。
醸造所はゲントとブリュッセルの中間地点よりやや東側、デ・ライク醸造所のあるヘルゼールの自治体、シント・リーヴェンス・エッセにあります。
醸造所の始まりは、1800年代の終わりにアーサー・ヴァン・デン・ボッシュが農場を買ったこと。
1897年、彼はその場所に醸造所を設立し、ヴァン・デン・ボッシュ醸造所と名づけました。
現在の当主は4代目のブルーノ・ヴァン・デン・ボッシュ氏。
創業年も現社長の代もほぼ当社と同じで親近感がわきます。
醸造所前の広場にある円形のステージ。
ここは1907年から造られている、ブファロ(バッファロー)という銘柄にちなんだ広場です。
それはこんな物語です。
・・・
その日はちょうど醸造所前の広場にバッファロー・ビルのサーカス団が来ていたため、若いスタッフはそれを観にいきたくて仕方がありませんでした。
彼はとうとう我慢できなくなって、たくさんの石炭を釜に放り込んでサーカスを見に行ってしまいました。
(かつてビールの仕込には石炭が使われていました)
サーカスに夢中になっていたので、醸造所に戻ることをすっかり忘れていたのですが、思い出して慌てて戻ってみると、釜の底は焦げてしまいカラメル状になっていました。
しかしもったいないのでそのままビールを造り、皆で試飲してみたところとても美味しかったのです。
このビールは、そのときのサーカス団にちなんで”Buffalo”と名づけられ、醸造所の主力の銘柄になりました。
・・・
醸造所で話をしているとこんな話がいくつも出てきて、本当に楽しくなります。
醸造所最上階から見学。
この骨董品のような麦芽粉砕機は現在でも現役で使われています。
ブルーノ社長の説明。
昔ながらの醸造所では、最上階に原料があり、工程順にだんだん下に降りていくような作りになっているところが多くあります。
フランス ボルドーワイン(ポイヤック)の樽で熟成中のビール。
ブファロ ベルジャン スタウトを熟成させ、ブファロ グランクリュという特別な製品になります。
仕込み室。
発酵タンク。
醸造所内の見学が終わると、2階にあるティスティング・ルームへ。
ツアー・メンバーが全員余裕で入ることのできる素敵な部屋です。
今回のツアーは、ブルーノ社長によるサーヴィング教室。
(ちなみに昨年は、ムーデル・ランビックという有名店での教室でした)
まずはボトルの注ぎ方から。
実際に全員が注ぎ方を学びます。
次に樽生のサーヴィング。
グラスを洗うところからお客様に提供するまでの行程を学びます。
先代社長のイグナス氏と3人で記念撮影。
■Van den Bossche
http://www.paterlieven.be/
http://www.belgianbeer.co.jp/lineup/list_fg_75_1.htm